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■やさしい瞳から/Ⅰ■

今年の8月、冷房がガンガンかかった会議室で行われたセミナーで、私は始まりから終わりまでの90分間、まばたきすらできないほど(ちょっと大げさ!?)講師の先生のお話に釘付けになっていました。

釘付けになったセミナーは、㈱INAXの技術統括部 部長でもあり、金沢大学・豊橋技術科学大学・日本福祉大学の客員教授でもある、工学博士の石田秀輝氏のお話。「循環型社会と新しい住まい方」でした。
やさしい瞳で、語りかけるようになめらかに環境問題などについて話してくださるのですが、その思いの強さと、専門的な統計によるグラフに、心から危機感を感じたのでした。

今、いつも感じている「家造りはこれでいいのだろうか?」という思いはもっと強くなってきたのでした。今まで色々と考えてはいたものの、どうしても難しい話になりそうで、正面から環境問題についてぶつかって行くことがなかったのは確かでした。ただ、お話を聞き終わった後に、肩の力を少々抜いて考えることができたのです。そんなに難しく考えずに少しずつ改善して行けそうな、そんな気がしてきたのです。そのお話をちょっとだけおすそ分け。

地球が誕生して45億6千万年。その年月を一年間に置き換えると……。
お正月に地球が誕生しました。土ができたのは、ナント“11月28日”。(今、アスファルトの下に隠れてしまっている土は、そんなに長い年月をかけてやっとできたものなのですね!!)

私たち人間は“12月31日23時59分50数秒”に誕生したのだそうです。二本足で歩くことができるようになった人間が誕生して、現代の私たちに至るまで、わずか数秒しか経っていない...。(たったそれだけなの!!)

地球が誕生して、わずか数秒しか地球上にいない私たち人間。しかも、もっとわずかしかこの地球上に居ない「近代社会に生きる人間」の私たちが、地球のエネルギーを使い果たそうとしているのです。(悲しい現実…)
このままで行ったら2100年にはエネルギーが爆縮してしまう(急激になくなる)そうです。

また、この地球上で暮らしていける人口の限界は、約80億人だそうです。2000年の現在、約60億人が地球上で暮らしているとか。1950年には25億人だったので、わずか50年で35億人の地球上の人口が増えたのです。これほどまでに自分達を追い込んでしまった私たちは、いったいどうしていったらいいのでしょうか。