Interior Coordinate Office

■昔に学べば・・・■                           

21世紀がスタートしました。皆さんはどのように新世紀を迎えられましたか?
私は、初日の出の荘厳さに感激しながら、21世紀への思いを膨らませるというスタートでした。初日の出を観ながらふと“日の出は、今日だけ特別というわけではない“と思ったのです。私の中では、新年を迎えるときだけ特別に“初日の出”として日の出を意識していますが、1日たりとも休むことなく日は昇っている。これから毎日、初日の出を観るような気持ちで日の出を観ることができたら・・・、1日をもっと大切に感じることができるのではないだろうかと、強く感じたのでした。

新年を迎えるためにあちらこちら家で、窓拭きやらワックスがけ、庭掃除などの大掃除をしていました。「家を大切に守っていこう」という気持ちが、大掃除をすることで強くなるのではないのでしょうか。昔はどの家にも大工道具があり、家のメンテナンスは家の者が常にやっていた日本の習慣を、この時ばかりはほんの少しでも感じることができ、とてもうれしい気持ちになります。我が家でも、庭の土に竹ぼうきの線が綺麗に引かれています。家に入ると、新年のお客様を迎えるための生け花や松があちらこちらに飾られ、庭を見ても家にいても優雅な気持ちになります。

最近では1月1日からお店を開いているところがあるので、保存のきくおせち料理も威力を発揮することがなくなりました。でも、にぎやかなデパートに買い物に行くのではなく、家族とゆっくり新年を迎え、きれいに飾られたおせち料理をつまんでいる時の穏やかな雰囲気は、なんともいえない豊かな気持ちになれます。いつもとはまったく違う空気が流れているように感じるのです。

親戚へのあいさつまわりでは、おしゃれをして出かけ、叔父、叔母、いとこ達といろいろな話に花が咲き、家族のつながりを感じます。年賀状では、日頃ご無沙汰をしている友人、知人のことを気にかけることができます。
これらは相手のことを強く思いやることができる、とてもいい習慣だと思います。

お正月だけが特別ではなく、常に家の人や来客が気持ちよく過ごせるように家をととのえたり、ゆっくり家族と食事をしたり、人のことを気にかけたりしてくと、どんな日々になるのでしょうか。きっと心にゆとりのある穏やかな生活になるのでしょうね。
お正月は、昔の日本人の心や生活が、いかに豊かでゆとりがあったかを感じることができます。昔のいいお手本を見せてもらえるお正月を、日の出と同じようにこの1年忘れずに過ごして行けたら、いろいろなものを大切に思うことのできる1年になりそうです。

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